Soundcore Liberty 5 Proシリーズは、Anker独自のAIオーディオチップ「Thus」を初めて搭載した完全ワイヤレスイヤホンです。通常版のLiberty 5 Proと、AI録音に対応する画面付きケースを組み合わせたLiberty 5 Pro Maxが日本で正式販売されています。

結論から言うと、音楽、通話、ノイズキャンセリングを重視するならLiberty 5 Proで十分です。会議や取材をケースから録音し、文字起こしや要約まで行いたい人だけがPro Maxを選ぶと、価格差の意味が明確になります。

本稿は2026年5月の発売前情報をもとにした旧記事を、2026年9月6日時点の日本公式製品情報で全面的に更新したものです。編集部による実機測定ではなく、公式仕様と第三者レビューの整理です。

先に結論:イヤホン性能は共通、録音ケースで選ぶ

比較軸Liberty 5 ProLiberty 5 Pro Max
日本公式価格26,990円36,990円
Thus AIチップ対応対応
通話処理8基のマイクと骨伝導センサー同系統のイヤホンユニット
ノイズキャンセリングウルトラノイズキャンセリング4.0ウルトラノイズキャンセリング4.0
ケース小型ディスプレイ1.78インチAMOLEDディスプレイ
AI録音アプリ側の対応条件を確認ケースのマイクから録音し、文字起こし・要約に対応
向く人音楽、移動、オンライン通話会議、講義、取材記録も一台で行いたい人

価格は2026年9月6日にAnker Japan公式ストアで確認した通常表示です。セールやポイントを基準にせず、Pro Maxへ追加で払う約1万円を録音ケースに使うかどうかで判断すると迷いにくくなります。

Thusは通話とANCを端末側で処理するためのチップ

Thusは、メモリの近くで演算するCompute-in-Memory(CiM)構造を採用したAIオーディオチップです。Ankerは、Liberty 4 Proのチップと比べ、環境に応じたノイズキャンセリング処理で最大150倍のAI演算性能と説明しています。これはAnker社内試験の条件付き比較であり、イヤホン全体が150倍高速になったという意味ではありません。

実用上の狙いは、イヤホンに入る周囲音と骨伝導センサーの信号をリアルタイムで処理し、通話相手へ届ける声を分離しやすくすることです。音楽を再生するだけならチップ名を理由に買う必要はありません。駅、空港、屋外などで電話やオンライン会議をする人ほど価値を感じやすい機能です。

通話ノイズ処理やANCなどの主要処理は端末側で行われます。一方、Pro Maxの録音後の文字起こしや要約はアプリとオンラインサービスを使うため、「AI機能がすべてオフライン」という理解は正しくありません。

Pro Maxの価値は1.78インチ画面とAI Note-Taker

Pro Maxのケースには1.78インチAMOLEDディスプレイとマイクがあり、対面会議、講義、インタビューをケースから録音できます。録音をSoundcoreアプリへ同期し、文字起こしや要約を作るのがAI Note-Takerの基本動作です。

ここで確認したいのは、イヤホンを耳に入れているだけで周囲の会話を自動記録する機能ではないことです。録音にはケース側のマイクを使います。また、文字起こしの対応言語、無料枠、会員プラン、クラウド保存、組織の録音規則は購入前に確認が必要です。

会議の記録が主目的なら、録音専用機やスマートフォンの録音アプリとも比較してください。Timekettle W4 Proの翻訳イヤホンは対面翻訳が中心で、Liberty 5 Pro Maxの会議記録とは役割が異なります。

音質とノイズキャンセリングは数字だけで決めない

両モデルは9.2mmダイナミックドライバー、Dolby Atmosへの最適化、IP55、3台マルチポイント接続を特徴としています。公式は従来モデル比約2倍のノイズ低減を掲げていますが、ANCの体感は耳の形、イヤーチップ、環境音の種類で変わります。

中国メディアの愛范儿は、発売前モデルについて、厚みのある低音、刺激を抑えた高音、騒がしい場所での通話の聞き取りやすさを評価する一方、LDAC使用時の音響設定制限も指摘していました。これは一媒体の試聴結果であり、日本向け量産品の全個体に当てはまる保証ではありません。

低音を強く感じる場合は、SoundcoreアプリのHearIDやEQを調整できます。音質だけで選ぶなら、同価格帯の他社製品も試着し、装着の安定性とイヤーチップの密閉を先に確認するほうが確実です。

どちらを選ぶべきか

Liberty 5 Proは、通勤、出張、PCとスマートフォンを切り替える仕事、騒がしい場所での通話に向きます。録音・要約を日常的に使わないなら、通常版のほうが費用と機能のバランスが良い選択です。

Liberty 5 Pro Maxは、会議や講義の記録をケースから始めたい人向けです。ただし、録音前の同意、勤務先の情報管理規則、クラウド処理、継続料金まで含めて判断する必要があります。画面付きケースそのものに魅力を感じても、録音を使わなければ価格差は回収しにくいでしょう。

価格を抑え、音楽再生と通常のANCを優先する場合は、中国系ワイヤレスイヤホン比較REDMI Buds 8 LiteとXiaomi Buds 5 Proの比較から予算別に選ぶ方法もあります。

証拠の境界

価格、仕様、Thusの構造、AI Note-Takerの動作はAnker JapanとSoundcoreの公式資料を基準にしています。最大150倍の演算性能、約2倍のノイズ低減などはメーカー試験値です。愛范儿の記事は第三者の試聴所感として参照しました。編集部は実機で通話品質、録音精度、文字起こし精度、電池持続時間を測定していません。

参考資料・情報源

メーカー公式情報を中心に、日本語・中国語を含む国内外の資料を照合して構成しています。

  1. Anker Japan:Soundcore Liberty 5 Pro
  2. Anker Japan:Soundcore Liberty 5 Pro Max
  3. Anker Japan:Liberty 5 Proシリーズ比較
  4. Anker Japan:CiM型AIオーディオチップThusとは
  5. soundcore:What Is ANKER Thus?
  6. 愛范儿:安克消噪耳机体验

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